善光寺如来護摩法要 無事成満いたしました

去る8月20日(土)善光寺堂にて善光寺如来護摩法要が修法され、無事に成満しました。当日は台風の接近に伴う雨が降ったり止んだりする生憎の天候となりましたが、法要が終わりを迎えるころには如来さまに心が通じたのか雨も止み、子供たちの声が境内に響いていました。当山の善光寺如来は開山上人浄蓮房源延が長野の善光寺如来を一髪に至るまで違わず模写して松田山に安置し、鎌倉幕府 北条時頼公も厚く信仰されたという由緒正しき如来さまであります。およそ800年に渡り人々の願いを聞き続けてきた如来さまに今年も6月から準備をしてきた護摩札を加持祈祷して皆様の家内安全・息災延命・交通安全・商売繁盛を祈願いたしました。
法要に先立つ「写経の会」は今年で14回目を迎え、20名ほどの参加者が一心に筆を走らせていました。本堂には寺宝展示としてお地蔵さまをお迎えして参拝された方が手を合わせていました。ちょうど今年最後の蓮の花が散ったので花びらをお供えしてお地蔵さまに座っていただきました。
悪天候の中、ご来山、ご祈祷いただいた皆様、準備から片付けまで万難を排してご協力いただいた世話人の皆様、またお足元の悪い中、法要に出仕いただきましたご住職様、ありがとうございました。

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地蔵菩薩半跏像

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写経の会のようす

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善光寺堂

お盆はまごころの原点なり

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明日から15日までこの地域ではお盆です。ご存知の通り、ご先祖の御霊がこの時期だけ帰って来ると云われています。最明寺でも精霊檀を設け、お供物や花をささげて読経し、帰ってこられたご先祖を供養します。ご家族はお寺にお参りしてご先祖を迎え、住職はご自宅に伺って供養をします。この3日間、額に汗して歩いている、自転車やスクーターに乗っている、車の中でおにぎりを食べている、お坊さんをよく見かけるのはみなさんご承知の通りです。檀家さんはこの日のために、お墓を掃除してお花を供え、ご本尊に手を合わせて御霊を迎え、ご自宅では精霊棚を飾って御霊が休まれる場所を整えます。大変なようですが、ここに日本ならではの「おもてなし」「心遣い」「まごころ」「感謝」の姿勢が凝縮されているように思います。人との繋がりが希薄になったと云われて久しい現代、ともすると自宅で客人をもてなす、という機会は減ってきていることでしょう。そんな時代だからこそ、他でもない自分の先祖のために汗を流して掃除をし、感謝の気持ちをお供物に表すということは、以前よりも「功徳を積む」という意味において大切なのではないか、と思います。最明寺の墓地はほとんどのお墓がきれいに掃き清められてお花が飾られ、仏さまを迎える準備が整ったようです。皆さんの仏心に感謝、そのように育んでくださったご先祖の慈愛に感謝、私たちを導いてくださったご本尊に感謝です。