お盆はまごころの原点なり

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明日から15日までこの地域ではお盆です。ご存知の通り、ご先祖の御霊がこの時期だけ帰って来ると云われています。最明寺でも精霊檀を設け、お供物や花をささげて読経し、帰ってこられたご先祖を供養します。ご家族はお寺にお参りしてご先祖を迎え、住職はご自宅に伺って供養をします。この3日間、額に汗して歩いている、自転車やスクーターに乗っている、車の中でおにぎりを食べている、お坊さんをよく見かけるのはみなさんご承知の通りです。檀家さんはこの日のために、お墓を掃除してお花を供え、ご本尊に手を合わせて御霊を迎え、ご自宅では精霊棚を飾って御霊が休まれる場所を整えます。大変なようですが、ここに日本ならではの「おもてなし」「心遣い」「まごころ」「感謝」の姿勢が凝縮されているように思います。人との繋がりが希薄になったと云われて久しい現代、ともすると自宅で客人をもてなす、という機会は減ってきていることでしょう。そんな時代だからこそ、他でもない自分の先祖のために汗を流して掃除をし、感謝の気持ちをお供物に表すということは、以前よりも「功徳を積む」という意味において大切なのではないか、と思います。最明寺の墓地はほとんどのお墓がきれいに掃き清められてお花が飾られ、仏さまを迎える準備が整ったようです。皆さんの仏心に感謝、そのように育んでくださったご先祖の慈愛に感謝、私たちを導いてくださったご本尊に感謝です。