お彼岸

暑さ寒さも彼岸まで、とはよく言いますがお彼岸に入ってからは春の暖かさを感じます。早咲きの桜が境内を彩っています。染井吉野はもう少し先でしょうか。今日はお彼岸のお中日(おちゅうにち)ですね。先日の入りの日から、当山にも檀家さん、ご家族の方がたくさんお墓参りにいらしています。住職と大黒にとっては庫裏の玄関先でお茶を飲みながら檀家さんと畑や世間話をするのが楽しい1週間です。お中日は春分の日、つまり昼夜の時間が等しくなる日でもあります。ちょうど真ん中の日、つまり「中道」(損得勘定や苦楽、善悪を区別する人間の知恵から解脱する)というお釈迦様の教えの一つになぞられて、この時期を「お彼岸」と呼ぶようになったとか。その根底にあるのが「到彼岸」を実践するという考えです。「到彼岸」(サンスクリット語でパラミータ)とは彼岸に到達する、すなわち迷いのない仏さまの世界(彼岸)に行きましょうということです。その為に実践しなくてはいけないことが六波羅蜜(6つのパラミータ)と言われていて・布施・持戒・忍辱・精進・禅定・知恵の6つとされています。これらを実践していくなかで、お寺にお参りして手を合わせる、布施をする、先祖のお墓にお参りして自分を律する、といった習慣が形成されていったと思われます。お彼岸の習慣はインドにも中国にもないそうで、日本独特のものなのだそうです。日本独自の太陽信仰や水田、農耕にとって春分、秋分の日が重要であったことが、おなじみの「お彼岸」を生み出したのかもしれません。

入りのぼたもち、あけ団子、中の中日あずき飯 というのは近代の習慣なのでしょうね。

おてらおやつクラブ

久しぶりの更新となりましたが、今回はおてらおやつクラブについて書こうと思います。

去る21日、今月のおてらおやつクラブ発送作業を行いました。
はじめて耳にされた方のために簡単にご説明させていただきますと「おてらおやつクラブ」は仏さまにお供えされたものをひとり親家庭の子供たちへ「おすそ分け」するお寺の社会貢献活動です。今回で最明寺としてはこの活動に参加してちょうど2年が経ちました。檀家さんにも少しずつ活動が浸透し、野菜や果物をお供えいただいたり、発送作業を手伝いに仕事の合間を縫ってお寺に来て下さる方が現れたりするようになるまでになりました。今月は関東圏の法人様と、ご自分も母子家庭でお育ちになり、個人の方がテレビでこの活動を知って「他人ごとではない」と高速を1時間以上走ってお母さまと届けてくださった、衣類や新しい靴、お菓子、檀家さんがご自身で作られた八朔などを1世帯と1団体に送付させていただきました。

2年前、この活動を知ったとき、「貧困」の現状を知らなかった自分を恥ずかしく思ったのを今でも覚えています。平均世帯年収の半分以下の年収で生活しているいる世帯を「相対的貧困状態」と定義するとおよと16.3%(6人に1人)の子供が貧困状態、これがひとり親家庭になると54.6%(2人に1人)の子供たちが貧困状態ということになります。これは内閣府が公開している情報です。リンクをご覧ください。http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h27honpen/b1_03_03.html

この現状を鑑み、何か寺としてできることがないかと立ち上げられたのがこの「おてらおやつクラブ」なのです。貧困の現状と奈良のご住職たちが始められたこの活動を同時に知ったとき、ぜひとも参加したいと思い、今日まで継続しております。

思えば、「活性化」「時代に合った供養」「情報発信」を3本柱に寺業計画を立案して、最初に取り組んだのがフェイスブックページの立ち上げと、このおやつクラブへの参加でした。計画はまだまだ道半ば、やっとエンジンが暖まってきた状態です。少しずつギアチェンジして加速していけたらいいなと思います。

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迎春

新年あけましておめでとうございます。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
今年のお正月は三が日まで暖かい日が続き穏やかな年明けとなりました。
当山の年越は大晦日の除夜の鐘から始まり、年明けとともに善光寺堂にて護摩を修法し善光寺如来に新年のご挨拶をして一年の平安を祈願します。境内では焼き芋や甘酒の接待が行われ、今年も多くの人で境内が賑いました。

元日の朝はまず火鉢の炭の焚き付けから始まります。杉の葉を集めてきて炭に火を熾し、本堂を温めて、本尊とご先祖に挨拶に来られた方をお迎えします。時々パチパチと火の粉を飛ばしながらゆっくりと広い本堂が温まるのですが、なんともいえない柔らかい暖かさです。
今年もたくさんの檀家さんがお参りされました。
皆さまにとってよき年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

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お知らせ

先日、最明寺が参加させていただいております、ひとり親家庭へ向けた支援活動「おてらおやつクラブ」についてフジTV様より取材の申し出があり、後日本堂にて取材を受けました。その様子が明日11月20日(日)PM10:00から放送の「Mr.サンデー」の中で放送される予定です。当山を含む参加寺院の発送作業の様子や、おやつクラブの活動が始まった経緯、受け取った子供たちの様子が紹介されます。是非ご覧ください。また、ひとりでも多くの子供たちにおやつが届きますようご協力もお願いいたします。現在全国で470ヶ寺が参加しているこの活動により4000人以上の子供たちにおやつや果物、日用品などが届けられています。当山では毎月21日(弘法さんの日)頃に発送作業を行っています。今月は22日(火)午後2時頃から発送作業を行う予定です。皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。
おてらおやつクラブHP http://otera-oyatsu.club/

伊豆まで法話に

昨日、住職塾の先輩、渡邊元浄師が住職を務められている伊豆の国市正蓮寺様に伺いました。遡ること1ヶ月ほど前、「宥教さん、法話をお願いできませんか?」というご依頼を頂戴しました。私なりに準備はしてきましたが、善通寺もそうでしたが緊張は隠せません。ただ、一緒に登壇した若林さん(法話のスペシャリスト)も緊張されるとおっしゃっていたので少し安心はしましたが。
テーマは「あなたの報恩感謝」、お寺の未来の井出悦郎氏、浄土真宗の僧侶で仏教系フリーマガジン「フリースタイルな僧侶たち」の編集長若林唯人氏と共にお話しをさせていただきました。

密教が体験したこと、体感したことを経典を勉強することと同じくらい重要視していること(事教両輪)、私たちは曼荼羅(宇宙)になんの準備も、希望も聞かれることなく今ある場所、時代に生れ落ちて、その境遇のなかで一生懸命生きるうちに仏さまになれる瞬間があること、自分自身が仏であると感じられる自分になっていること、それを弘法大師は即身成仏とお説きになっているであろうことを、私の体験と共にお話しさせていただきました。

お話を考えるうちに自分の頭も整理されて学びになりました。また、井出さん、若林さんお二人のお話にも気づきがあり、いつも素敵な正蓮寺さまのおもてなしと、住職の人柄、ひたむきな姿勢にこころが満たされた楽しい時間となりました。皆さんありがとうございました。

法話とお遍路体験

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先日、四国の善通寺に行ってまいりました。ご存知の通り、善通寺はお大師さんがお生まれになった場所に建てられたお寺です。お大師さんのお父さん、佐伯氏のお名前にちなんで善通寺という名前になったと云われています。その場所で、今年は年1回の住職塾の集いを催されるということでしたので、せっかくの機会だからと思い参加してきました。電車で瀬戸大橋を超えると四国に入ります。岡山駅で新幹線を降りて、在来線の特急「南風」(なんぷう)に乗り換えておよそ1時間で善通寺駅に到着します。朝一番の新幹線に乗れば、お昼には四国に着く、というのは意外でした。案外近いんですね。

到着すると一緒に学んだ方との再会のあいさつもそこそこに、法話会が開催されました。宗派、年齢、経験もそれぞれに違う僧侶のお話を10人分、一気に聞ける機会はなかなかありませんから、いい勉強になりました。私も持ち時間の10分で真言宗の端くれとして「お大師さんに導かれて」と題しお話をさせていただきました。演壇に立たれた皆さん、それぞれのお人柄がお話に反映されていて、いい勉強になりました。来場された方のアンケート結果も即日読ませていただくことができ、生の声はもっと勉強になりました。

翌日、早朝の朝勤行に参加した後、善通寺の境内を参拝させていただき、なんと、特別なお気遣いで五重塔まで拝観させていただくことができました。その後、待ちに待ったお遍路体験です。檀家さんからもお話しを聞いたりしていて、行きたいけどしばらくは無理だろうな、と思っていたのですが、その機会が望外に早く巡ってきました。天候は早朝から土砂降りだったのですが、出発の時刻には止んでくれる辺りがお大師さんの粋な計らいのような気がします。限られた時間でしたので3つのお寺を徒歩でお参りしました。道すがら「~のせったいあります」「~寺もうすぐですよ」の励ましの看板、「おいしいいちじく」の直売所、お遍路が根付いているのが少し歩いてもわかる小路を行きます。後ろを振り返ると瀬戸内海、関東ではあまり見ない切り立った山の稜線、ちょうど稲穂が実ってきた豊かな水田、雄大な景色に「空海」とご自分で名乗られたお大師さんのこころを垣間見た気がします。道中一緒に歩いたお仲間と自己紹介から、近況、昨日の法話のこと、家族のこと、ディープなお寺の話までずいぶんとお話しました。これこそお遍路の醍醐味なのかもしれません。「同行二人」と言いますけれど、実際にはお大師さんに背中を押されながら、せったいに感謝、出会った人に感謝、この機会を与えてくれたすべての人に感謝、そして、感謝に気付く自分にまた感謝。二人ではなく多くの人と一緒に自分のこころ模様を見つけて、リセットして、描き直す「ほとけの道」、それがお遍路なのでしょう。時間が許すことなら、体力があるうちにすべて回ってみなくては!と帰りの「南風」で白波打ち寄せる瀬戸内海を見下ろしながら決意したのでありました。

このような機会を企画してくださった未来の住職塾事務局の皆様、善通寺職員の皆様ありがとうございました。

善光寺如来護摩法要 無事成満いたしました

去る8月20日(土)善光寺堂にて善光寺如来護摩法要が修法され、無事に成満しました。当日は台風の接近に伴う雨が降ったり止んだりする生憎の天候となりましたが、法要が終わりを迎えるころには如来さまに心が通じたのか雨も止み、子供たちの声が境内に響いていました。当山の善光寺如来は開山上人浄蓮房源延が長野の善光寺如来を一髪に至るまで違わず模写して松田山に安置し、鎌倉幕府 北条時頼公も厚く信仰されたという由緒正しき如来さまであります。およそ800年に渡り人々の願いを聞き続けてきた如来さまに今年も6月から準備をしてきた護摩札を加持祈祷して皆様の家内安全・息災延命・交通安全・商売繁盛を祈願いたしました。
法要に先立つ「写経の会」は今年で14回目を迎え、20名ほどの参加者が一心に筆を走らせていました。本堂には寺宝展示としてお地蔵さまをお迎えして参拝された方が手を合わせていました。ちょうど今年最後の蓮の花が散ったので花びらをお供えしてお地蔵さまに座っていただきました。
悪天候の中、ご来山、ご祈祷いただいた皆様、準備から片付けまで万難を排してご協力いただいた世話人の皆様、またお足元の悪い中、法要に出仕いただきましたご住職様、ありがとうございました。

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地蔵菩薩半跏像

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写経の会のようす

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善光寺堂

お盆はまごころの原点なり

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明日から15日までこの地域ではお盆です。ご存知の通り、ご先祖の御霊がこの時期だけ帰って来ると云われています。最明寺でも精霊檀を設け、お供物や花をささげて読経し、帰ってこられたご先祖を供養します。ご家族はお寺にお参りしてご先祖を迎え、住職はご自宅に伺って供養をします。この3日間、額に汗して歩いている、自転車やスクーターに乗っている、車の中でおにぎりを食べている、お坊さんをよく見かけるのはみなさんご承知の通りです。檀家さんはこの日のために、お墓を掃除してお花を供え、ご本尊に手を合わせて御霊を迎え、ご自宅では精霊棚を飾って御霊が休まれる場所を整えます。大変なようですが、ここに日本ならではの「おもてなし」「心遣い」「まごころ」「感謝」の姿勢が凝縮されているように思います。人との繋がりが希薄になったと云われて久しい現代、ともすると自宅で客人をもてなす、という機会は減ってきていることでしょう。そんな時代だからこそ、他でもない自分の先祖のために汗を流して掃除をし、感謝の気持ちをお供物に表すということは、以前よりも「功徳を積む」という意味において大切なのではないか、と思います。最明寺の墓地はほとんどのお墓がきれいに掃き清められてお花が飾られ、仏さまを迎える準備が整ったようです。皆さんの仏心に感謝、そのように育んでくださったご先祖の慈愛に感謝、私たちを導いてくださったご本尊に感謝です。

夫れ 仏法遥かに非ず 心中にして即ち近し

よきお寺とつながるサイト「まいてら」に住職が弘法大師のお言葉について取材を受けました。住職が実際に体験したお大師様のお言葉についてお話しさせていただきました。題字も書きました(汗)。修行やお寺での生活で初めて感じたことは偶然にも弘法大師の言葉がピッタリと当てはまることでした。あなたにも、私にも仏さまになっている瞬間があるというのです。出来ることならば、自分はもちろん、身近な人や、森羅万象に仏さまが宿っているその姿に気付くことができる自分でありたいものです。

夫れ仏法遥かに非ず 心中にして即ち近し ‐ 最明寺 住職 加藤宥教さん (神奈川県)

「まいてら」とは良きお寺とつながる安心を届けるため、一般社団法人お寺の未来様が作られたポータルサイトです。「安心お寺10ヶ条」を掲げ、独自の視点でお寺を紹介されています。最明寺もHPやパンフレットの作成、またご縁きっかけとなった「未来の住職塾」でお世話になったこともあり、紹介していただいています。
http://mytera.jp/