夫れ 仏法遥かに非ず 心中にして即ち近し

よきお寺とつながるサイト「まいてら」に住職が弘法大師のお言葉について取材を受けました。住職が実際に体験したお大師様のお言葉についてお話しさせていただきました。題字も書きました(汗)。修行やお寺での生活で初めて感じたことは偶然にも弘法大師の言葉がピッタリと当てはまることでした。あなたにも、私にも仏さまになっている瞬間があるというのです。出来ることならば、自分はもちろん、身近な人や、森羅万象に仏さまが宿っているその姿に気付くことができる自分でありたいものです。

夫れ仏法遥かに非ず 心中にして即ち近し ‐ 最明寺 住職 加藤宥教さん (神奈川県)

「まいてら」とは良きお寺とつながる安心を届けるため、一般社団法人お寺の未来様が作られたポータルサイトです。「安心お寺10ヶ条」を掲げ、独自の視点でお寺を紹介されています。最明寺もHPやパンフレットの作成、またご縁きっかけとなった「未来の住職塾」でお世話になったこともあり、紹介していただいています。
http://mytera.jp/

境内整備奉仕活動

境内整備の奉仕活動を総代さんをはじめとする檀家有志にて行いました。今回のメニューは境内地と民家の地境に生えた竹の伐採と草刈り、および駐車場脇の枯れた杉の木の伐採です。その手のプロとセミプロ?の集団はとても手際よく、仕事を進めてくださいました。枯れた杉の木は倒れると電線を切ってしまう恐れがあったので少し前から気になっていたのですが、おかげさまでその心配もなくなりました。竹切もみなさん鋸と鎌に慣れた方でしたので黙々と作業を進めて下さり、想定していたよりずっと早く終了しました。みんなで協力して、楽しみながら境内の景観を維持していく、そういった姿に一歩踏み出せたのではないかと思います。何しろ仏さまの目の前ですから。作業後のみなさんの笑顔と汗が美しい。ちょうどこの日に今年最初の蓮の花が咲いてくれました。総代さんのお声がけに応えてお集まりくださったみなさま、ありがとうございましたこれからも定期的にこういったお願いをすることもあるかと思いますが檀家の皆さまのご協力、ご参加をお願いいたします。いい汗かいて仏さまも喜んでご自身もきっと笑顔になれる、そんなオシゴトが待っています!

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今生の別れ。根性の別れ。

週末はとてもよいお天気で真夏のような暑さになりました。7月に入った途端のこの暑さは体に堪えたという方もいらっしゃったのではないでしょうか。当山でのこの時期の晴れの日といったら「草むしり」or「草刈り」です。細かい苔の中や中庭の草やらは女性陣の匠の技にお任せして、住職は草刈機2号(マサオくん)の担当です。プラグと欠けにくい刃に換装して絶好調のマサオくん。4月から6月まではひと月に1回で済みますが、7月からは2~3週間に1回ぐらい刈らないとどんどん草が茂ってきます。伸びてしまった草は草刈機に絡みついたり、地面の石やくぼみが見えなかったりして危険なのであまり伸びないうちに刈ったほうが楽なんですよね。草の生命力との根競べです。燃料切れになったのでちょっと座り込んで休憩していると「チチチチッ」と鳥の鳴き声がします。電線の上にツバメがひ~ふ~み~っと6羽止まっていてなにやら騒がしい。ちょっと小さいかな・・・どうやら今日が巣立ちの日だったようです。そういえばあの声は親がご飯を運んできたときに鳴く声と同じでした。どこか近くにあった巣から巣立ちして間もないのでしょう、飛ぶのもあまり上手ではないみたいで地面に降りてきたり、着地が下手で、はたから見ていても危なっかしい。この辺は最近猫が多いんだけどな、なんて心配になってきます。みんなで鳴いて親ツバメを呼んでいるのでしょうが、いくら鳴いても親ツバメはもう飛んできません。10分ぐらいはこの状態が続いたでしょうか。諦めたのか、はたまた意を決したのか、勇気を出して一羽が飛び立ちました、がまた戻ってくる。同じのがまた飛び立って、戻ってくる。そして遠くからトラックのクラクションが響いた瞬間でした。全員が飛び立ち、2度と電線には帰ってきませんでした。

彼ら兄弟、親子にとってはおそらく今日が今生の別れ。来年すべての雛が戻ってくるとは限りません。たった20日間の家族の生活、親から餌を運んでもらえる生活を終えたら、いきなり自分で餌を採り、身を守り、渡りを覚えて文句も言わず飛んでいく、なんて逞しい、なんて厳しい世界でがんばっているんだろう、と24年も親のすねかじりして生きてきた自分をちょっと反省しました。来年大きくなって戻ってきたツバメを見れたらいいな。しかしどうして誰も教えもしないのに渡りが分かるのか、巣の作り方が分かるのか本当に不思議です。

草刈り終わってない・・・。